まだ見ぬ嫁を探して

東京外国語大学卒。 自由に書きます。 猟山主理 @shurinporin

幸運にも、新たな会社へ訪問する機会が訪れた。
問い合わせから送ったメールに対して返事をくれた会社だった。

今回の会社は、アウトドアのウェアやグッズを扱う某メーカーで、
旅に必要なグッズを提供してもらえないかという趣旨の訪問だった。


会社の建物のビルに入るドアの前までくると、足を止めた。


約束の時間までまだあと15分

思ったより早く到着してしまった

中学校の頃から5分前行動を徹底させられてきたけれど、
いざ早く着いたときに約束の時間まで何をしていればいいのかまでは教えられていなかったなー

とりあえず
今日の話す流れをイメージしてみる。
昨日の夜練習したように。


だめだ・・
途中で話がそれてしまったらどうやって修正しよう
思いがけない質問がきたらどうしよう
ちゃんと答えられなくて相手にされないかったらどうしよう


前の会社に訪問した時と同じ様な不安が
頭によぎり始める。


何を伝えればいいのか
どのように伝えればいいのか
一番伝えたいことは何だったか


そうしている間に時間は一瞬で過ぎてしまった。

いよいよ約束の時間

オフィスをノックすると
担当の方が部屋へ案内してくれる。
ここまでは前回とほぼ同じ。

けれど今回案内された部屋には、たくさんのアウトドア系のウェアやザックといった製品が並んでいた。
きれいに並んでいるものの、様々なモノに囲まれている感じが、
普段散らかった部屋で暮らしている僕の緊張を少しほぐしてくれた。


担当の方から名刺をいただき、挨拶を済ませる。

そして着席し、相手がパソコンを開けるのを眺めているーー

あ、やばい!

このままだと前回と同じじゃないか。
気まずい沈黙が流れてしまう!

何か言葉を言うんだ・・!!


そうだ、前回は社長が企画の概要について説明してほしいと言ってたから、
それを話すために昨日一人で部屋で練習したじゃないか


そう思いながら、なんとか口を開けて必死に言葉をふりしぼる。

そして企画について、改めて説明をする。

口調はたどたどしくて、明らかな不慣れを感じさせる。

けれど、一番伝えたいことー今回の旅のテーマだけは絶対に伝えるんだ


その一心で、
言葉に詰まったときは
手をぱたぱたさせたりして間を繋ぎながらも
昨日の「負け組のままでいたくないから一歩を踏み出す」に書いた内容をそのまま、
一切の笑いなしで伝える。

プレゼンのうまい人は5分に一度は必ず笑いを入れる
と「ユダヤ人大富豪の教え」に書いてあったけれど、

ぜんぜん本のように上手く話せない。
とにかく、真摯に相手の目を見ながら、今回の旅にかける思いを伝えることだけを心がけた。


そしてこちらの話が終わり、(だいたい5分以上一方的に話し続けてしまった)
相手の反応をみる。。


「今回の件についてですが、企画書を送って頂いてから社内で他の人とも話したんですよ。
それで、基本的には個人の方に協賛を付けたりモノを貸したりはしないんですね。」


___ああ、やっぱりダメなのか・・・
個人には協賛をつけられないというのは、お祈りメールでよく見かけたフレーズだった。


「しかし」

「私は挑戦ようとする若い人を是非応援したいと思っています。なので、弊社の製品を貸し出すだけでよければ、私の方で手配できるようにしたいと思います。」


どうやら、
今この会社が掲げているスローガンのようなものが
ぼくの旅のテーマに共通するものがあり、
それは精神的なものではあるけれど
会社として、担当者としても、応援したいとのことだった。


だから直接的に何か見返りを要求する訳でもなくて、
完全にご好意による支援ということだ。


このとき、
企画自体に対する具体的な宣伝としての期待は小さい思われている、と
まだまだ自分の甘さを思い知った。

もっと自分の旅の企画を強いものにしなければならない。
僕のことを知らない人が見ても、おもしろがってくれる程のものにしなくてなはらない。
そうすることで好意を返したい。


また一方で、
今の僕にとっては今日頂いた言葉はありがたすぎて、ついつい目頭が熱くなる。


昨日の練習で睡眠時間が短かったせいなのか
部活の辛い昔話を実際に口にしたからなのか
自分の思いを理解してくれてもらえたからなのか

わからないけれど、

嬉しくて嬉しくてしょうがなかった。


そしてその後、部屋にある製品を物色したり説明してもらったりして
次回の約束も取り付け、オフィスを出た。




駅までの道中の坂を下りながら、
それまでサイレントモードにしておいたiPhoneに
1通のメールが届いてるのを確認した。

それは企画の提案を送りつけた会社の中でも
割と早くにお祈りメールをくれた会社で、
翼と牛のマークが
赤と青とたまに黄色で飾られた目印のエナジードリンクの会社からだった。

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